ハルノの日々の話

「お題」と詩と日々の話

夫が<桃鉄>をしているのを見たくない妻の話

桃太郎電鉄

 略して<桃鉄>。すごろく方式で電車を走らせ、止まった駅でその土地の名産品にちなんだ畑や工場、お店などの物件を購入する。それぞれは一度購入してしまえば利益を上げてくれるので手持ちの資産が増えていく。時にビンボー神がついてしまったり、嵐が来たりと思わぬ被害が発生しその売り上げや資産があっという間にゼロになることもある。ただただ早くゴールすればいいというわけではなく、増やした資産の順位も大事。

ザクっといえばこんな感じのゲームで1988年のファミコン世代に一作目が誕生しているらしい。ロングセラーでタレントさんたちの実況動画も出ているくらい認知され人気のゲーム。

 私も名前こそ知っているが昔から”小中学生の男の子がハマるゲーム”という印象。全く興味もなく、プレイしているところも見たことが一度もなかったのに、先日リサイクルショップで夫がWII版の<桃鉄>が安くなっているのを見つけて「やりたい!」と購入し50代になって初めてそのゲーム内容を知ることになった。

 

 先に結論を書くとタイトルのようになる。なのでこのブログはちょっとした<愚痴>である。その理由を挙げるとすると何だろう?簡単に言うと「何を面白がっているのかが一向に理解できない」のと「その歳で夢中にならないでほしい」という気持ち。多分、小中学生の子供のいる家庭が子供たち同士で、もしくは親子で仲睦まじくワイワイ言いながらしているのならなんとなく楽しいんだろうなと思える。すごろく要素の面白さの中に日本や世界の地図、都市、名産が登場し、知らないうちに頭に入るのは勉強にもなるだろうし、決算とか資産を増やすとか、大人になったらよくわかるビジネスの仕組みもわかるから他の”敵を倒したりするだけのゲーム”に比べたら健康的な内容だろう。

 しかし、うちの夫のプレイの仕方がよくわからない。私が一緒にしないので音を消し、画面をバンバン飛ばし、コンピューターの走らせる電車2台を相手に黙々とやっているのだ。「あ!」とか「よし」とか声を上げるわけでもなく…何が楽しいんだろう?

 そういえば昔、一つ年上の兄が中学生のころだったか突然<モノポリー>というゲームを買ってきたことがある。買ってきたのはポケットサイズの小さなものだった。アメリカ発祥のゲームで桃鉄によく似ている。街に止まり、物件を買ったり売ったり、通行料や宿泊料をもらったり、銀行にお金を借りたりだったかな?最初こそ物珍しさに付き合ってみたもののその時もすぐ思った。「何が楽しいのだろう?」と。ところがその<モノポリー>もまだ健在だ。人気があるかどうかはわからないけれど消えはしない。ファンが絶えないということなんだろう。

 大人がする場合、子供たちが音やアニメーション、イベントを楽しむような感覚はもうないのであれば、あとは資産運用とか破産させるとか投資とかそういう面しか残らない。ということは要するに現実の世界では難しい”自分でビジネスを動かしている感覚”が味わえるのが良いということなんだろうか?社長気分?自分はこの感覚に何の魅力も感じないので理解出ないのだろうと思うけど、男性はみんなこれを楽しいと思う感覚を持っているということなのか?

ーにしてもゲームでするのはなんかむなしい。

 

 ちなみに私はゲーム自体は嫌いではない。リズム感が必要なものや、体を動かすもの、パズル系や冒険系、推理系、スピードものなら喜んで一緒にやるのだけど。リビングのテレビで<桃鉄>のお尻を出したビンボー神やら、う〇ちやら、おならやらの小学生男子が好きそうなキャラクターが無音で動いている奇妙な景色を横から見ているとどうしても「50歳でやるゲームなんだろうか…?」と冷ややかな目で見てしまう。まあそれでも、仕事のストレスがそれで解消されるなら良いと思うので夫がゲームを始めたらちくちく嫌味を言ったりせず別室に行って別のことをするようにするのだが、飼っている猫がご飯を欲しがっているのに<お尻を出したビンボー神>に夢中になってガン無視しようものならさすがに

(; ・`д・´)怒

である。

もしかしたら別のゲームでも夫が長時間ゲームに張り付いていたらストレスなんだろうけど、出てくるキャラクターがこちらのイライラを加速させている気がするのだが。

まだ当分夫は<桃鉄>を卒業できそうにはないです。