ココロモカワク
木枯らしが吹くか吹かないかって季節は
気持ちもどこか乾いてる
近頃は
誰かに
譲るとか
労わるとか
優先するとか
仲の良い友だちですら求めあうのはナンセンス
結局は
ノーと言えない人間は
誰かの<駒>みたいにしか生きていない
主張するのが得意な人は
永遠にそうやって生きていくし
折れるのがラクな人も
いつまでも同じ役回り
気づいてはいるけれど
ごまかしてきたことを
突き付けられた日
私の主張はまた死んで
”自分”がすっかり乾いている
秋は
そこに冷たい風が吹き込んでくる
涙はこんなにも出るのにね
わたしのカサカサは治らない
もっと激しくひび割れる前に
クリームを塗りこむように
ひたすらに文字を打つ
ひたすらに音を聴く
活字が 音符が
こころのひびを
埋めていく
うるおいを
取り戻すまで
ひたすらに
今週のお題「うるおい」