歩け
歩くことは生きること
理由はなくとも外に出る
まだ前向きでいられるときは
目に入るのは早咲きの梅
まだうつむき加減な時でさえ
足元にはホトケノザ
海鳥が目線をあげよと空で呼ぶ
ドアを開けて歩きはじめさえすれば
あとは
足の裏が
耳が
ひんやりした空気が
今日を生きる理由をくれる
歩くことから遠のいていく老いた親を見ていると
こんな単純なことでさえ期間限定なのだと知らされる
それならば
一分でも多く大地から力をもらっておこう
温まった体で家に戻ってくると
去年 友人が庭の花壇をつぶした時に救出した
水仙の球根が無事に花をつけたことに玄関で気づき
なぜだかこちらが
「ありがとう」と思った
今週のお題「元気を出す方法」